“Fugaku” begins! 
~「富岳」から始まる未来世界 ~

開催概要

世界で最も速く、使い勝手の良いスーパーコンピュータ(スパコン)として世界で認められた「富岳」。現在、「富岳」は調整段階にあるものの、新型コロナウイルスの克服に向け、治療薬探索に向けた取組みや、ウイルスを含んだ飛沫の飛散シミュレーションなどで活躍しています。

「富岳」は富士山の異名です。「富岳」が開発の目的とした目標は、むやみに計算速度の速さだけを追い求めるのではなく、地球規模の人類共通課題の解決や、超スマート社会の実現を目指す「Society5.0」を実現するための中核インフラとして、富士山の裾野の広がりのように幅広く利用されるとともに、その高さに象徴されるよう、シミュレーション能力だけでなく、AIやビッグデータ処理など、次世代を切り拓くための高い性能を併せ持つことにあります。

本イベントでは、まず、理化学研究所の松岡聡センター長より「富岳」の能力と超スマート社会の実現させる「富岳」テクノロジーを紹介します。その後の対談では、スパコンがどのような未来世界を切り拓くのか、未来の医療はどのようになるのか、スパコン開発者からの視点と、世界で初めてのiPS細胞を用いた臨床研究を成功させ医療分野へのAI技術導入に期待を寄せるビジョンケアの髙橋政代社長が、未来世界について語り合います。

開催日時

2020年9月6日 15:20〜16:20

出演者

髙橋 政代

髙橋 政代

髙橋 政代(Masayo Takahashi)
株式会社ビジョンケア代表取締役社長
公益社団法人NEXT VISION(ネクストビジョン)理事

1986年、京都大学医学部卒業。1992年、京都大学大学院医学研究科博士課程(視覚病態学)修了。
京都大学医学部助手を経て1995年にソーク研究所研究員となりここで網膜治療に幹細胞使用の可能性を見出す。
2001年、京都大学医学部附属病院探索医療センター開発部助教授。
2006年、理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター 網膜再生医療研究チーム チームリーダー。
2012年より網膜再生医療研究開発プロジェクト プロジェクトリーダー。
同プロジェクトチームは、先端医療振興財団先端医療センター病院の栗本康夫眼科統括部長らとともに、
2013年8月より滲出型加齢黄斑変性に対する自家iPS細胞由来網膜色素上皮シート移植に関する臨床研究を開始し、2014年9月には第一症例目の移植を行った。
また、2017年3月には他家iPS細胞由来網膜色素上皮細胞懸濁液による移植を行った。
2019年8月より株式会社ビジョンケア代表取締役社長。
専門は網膜変性疾患・黄斑部疾患と再生医療研究。

松岡 聡

松岡 聡

松岡 聡 (Satoshi Matsuoka)
理化学研究所計算科学研究センター (R-CCS)
センター長

東京大学理学系研究科情報科学専攻、博士(理学)2001年東京工業大学学術国際情報センター教授 2017年産総研・東工大RWBC-OILラボ長 2018年~現職 東京工業大学情報理工学院特任教授
賞:2011年ACMゴードンベル賞 2013年東工大スパコン「TSUBAME」Green500, Graph500 世界1位 2014年スパコン分野最高峰賞IEEE Sidney Fernbach賞(日本人初)2020年TOP500など世界1位四冠達成(史上初)のスーパーコンピューター「富岳」開発責任者

嶋田 庸嗣 | モデレーター

嶋田 庸嗣 | モデレーター

嶋田 庸嗣(Yoji Shimada)
理化学研究所計算科学研究推進室 室長代理

1997年、京都大学大学院理学研究科修了。新聞記者を経て1999年に理化学研究所に入所。リサーチアドミニストレーターとして広報や研究プロジェクトの立案、推進等を担ってきた。2012年より神戸に在住し、神戸発のムーブメントを影で支えるべく活動している。